遺言書の検認の申し立ての時には、
必要な戸籍の原本を、提出しなければなりません。

戸籍のコピーでは、受け付けてもらえませんので、
注意が必要です。

ただ、戸籍の原本については、
遺言書の検認が終わった後で、
それぞれの相続手続きの時にも必要になってきます。

たとえば、亡くなった方の銀行預金がある場合には、
遺言書の検認が終わった後で、銀行の相続手続きも必要となり、
その時には、遺言書の検認の申し立ての時と同じ戸籍が必要になるわけです。

いずれの手続きでも、必要な戸籍は1通とか2通ではなく、
亡くなった方と法定相続人の関係や、人数によっては、
数十通にもおよぶこともよくあることです。

そして、もし、遺言書の検認の時に、
それらの戸籍の原本を家庭裁判所から戻してもらえないと、
その後の相続手続きのために、
再度、戸籍を取得しなければならなくなってしまいます。

そうならないためにも、遺言書の検認の申し立ての時に、
戸籍の原本還付の申請書と、戸籍のコピーも一緒に提出することで、
家庭裁判所から、戸籍の原本を戻してもらえるようになります。

具体的な流れとしましては、
遺言書の検認の申し立ての時に、
検認に必要な戸籍の原本と、コピーを提出します。

そして、家庭裁判所の窓口の人に、
戸籍の原本還付を希望していることを伝えて、
必要であれば、原本還付の申請書も一緒に提出します。

この時、戸籍のコピーを添付しなかったり、
何も伝えなければ、
原則、戸籍の原本は戻ってきません。

また、家庭裁判所の方で、
すべての戸籍のコピーを取るということは、
通常はしていません。

そのため、戸籍のコピーについては、
家庭裁判所に行く前に、
自分で用意しておくことが必要です。

なお、家庭裁判所によっては、
戸籍の原本と一緒に、戸籍のコピーを添付して、
原本還付の旨を伝えるだけで良い所もあります。

つまり、原本還付の申請書をわざわざ作成したり、
添付したりしなくても、すべての戸籍のコピーを付けるだけで、
すべての戸籍の原本を、戻してもらえる家庭裁判所もあるということです。

そういったことから、遺言書の検認の申し立てをする家庭裁判所に、
戸籍の原本還付について、
事前に、電話などで流れを確認しておくのも良いかもしれません。

現在のところ、戸籍の原本還付の申請書が必要な場合と、
口頭で原本還付の旨を伝えるだけの場合がありますが、
いずれの場合も、全ての戸籍のコピーは必要です。

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