相続税のかかる遺産は、
基本的に、現金化できるものの範囲で、
亡くなった人のすべての遺産ということになります。
すべての遺産ということは、
亡くなった人の銀行の預貯金もあれば、
借金などの負債も含まれます。
特に、亡くなった人の借金などの負債のことを、
マイナスの遺産と呼び、
逆に、銀行の預貯金などはプラスの遺産と呼んでいます。
そして、相続税がかかるのかどうかは、
亡くなった人のプラスの遺産から、
マイナスの遺産を差し引いた金額によって判断するのです。
まず、プラスの遺産としましては、
亡くなった人の銀行の預貯金、株式や投資信託、
土地・建物やマンションなどの不動産があります。
さらに、現金や自動車、ゴルフ会員権、
絵画などその他の価値のあるものすべてとなります。
逆に、マイナスの遺産としましては、
主に借金のことです。
そして、相続税がかかるのかどうかについては、
まず、亡くなった人の銀行の預貯金と、株式や投資信託、
不動産などの評価額を合計します。
次に、借金の有無とその金額を調べて、
プラスの遺産からマイナスの遺産を差し引き、
残りの金額が、相続税の基礎控除内かどうかを判断するのです。
相続税の基礎控除は、
3000万円+(法定相続人の数×600万円)ですので、
その金額よりも少なければ、相続税は関係がないことになります。
最初にも言いましたが、
相続税がかかる遺産としては、
現金化できるものとなります。
亡くなった人の銀行の預貯金は、
そのまま現金が銀行口座にあるだけなので、
亡くなった人の口座を解約すれば、現金化できる遺産です。
そして、株や株式、投資信託などの金融証券についても、
その時その時の評価額というものがあり、
売却すれば、現金化できる遺産となります。
また、土地、建物、マンション等の不動産についても、
それぞれ評価額を出すことができるもので、
売却すれば、現金化できる遺産です。
自動車や軽自動車についても、
査定すれば評価額を出すことができますし、
売却すれば、現金化できる遺産となります。
つまり、以上の遺産については、
亡くなった人のプラスの遺産として、
相続税のかかってくる遺産と言えます。
しかし、相続税というのは、個別の遺産についてかかるものではなく、
プラスの遺産の評価額などをすべて合計した金額から、
借金などの負債の金額を差し引いた金額にかかってくるものです。
そして、その金額が、相続税の基礎控除内でしたら、
相続税はかかってこないということになります。
大事なことなので、もう一度言いますが、
相続税の基礎控除の金額の出し方は、
3000万円+(法定相続人の数×600万円)となっています。
そして、その金額よりも少なければ、
相続税については関係が無く、
相続税の申告もする必要がないということです。