家庭裁判所に、遺言書の検認の申し立てをすれば、
その場ですぐに検認をしてもらえるわけではありません。

遺言書の検認の申し立てをしてから、
実際の検認の日までは、
通常、約1ヶ月~2ヶ月程度の期間がかかります。

なぜなら、遺言書の検認の申し立てを家庭裁判所にすれば、
家庭裁判所から、法定相続人の住所宛てに、
検認の日時のお知らせをしなければならないからです。

通常は、ハガキなどの郵送によって、
法定相続人に検認の日時を知らせることになりますが、
法定相続人の数が多いと、その分、時間もかかります。

そのため、家庭裁判所の混み具合も影響しますが、
法定相続人全員への検認日時のお知らせ作業期間も、
検認日までの期間に影響してくるのです。

たとえば、家庭裁判所があまり混んでいなくて、
法定相続人も数人といったケースでは、
実際の検認の日までの期間は、約1ヶ月前後になるかもしれません。

しかし、家庭裁判所が非常に混んでいて、
法定相続人が10人以上といったケースでは、
実際の検認の日までの期間は、約2ヶ月前後になることもあります。

もし、亡くなった人の遺言書が残されていれば、
遺言書を保管していた人か、もしくは、遺言書を発見した人が、
遺言書の検認の申し立てをしなければなりません。

いついつまでにという決まった期間(期限)はありませんが、
遺言書を見つけた段階で、
速やかに、遺言書の検認の申し立てをすることが決められています。

ただ、遺言書の検認の申し立てをするためには、
戸籍の謄本類などの必要書類をそろえなければなりません。

遺言書の検認の申し立てに必要な戸籍の謄本類については、
相続の手続きの時に必要な戸籍謄本、除籍謄本、原戸籍などと、
同じ範囲の謄本類が必要とされています。

亡くなった人の除籍謄本や原戸籍はもちろんのこと、
法定相続人の戸籍謄本や住民票(又は戸籍の附票)も必要です。

そのため、それらの戸籍の謄本類を収集する作業期間も、
亡くなった人との相続関係や、法定相続人の人数などによって、
時間的にかなりの差がでてきます。

たとえば、ある亡くなった人の戸籍の謄本類の収集は、
10日以内でできたとしても、
別の亡くなった方の戸籍の謄本類の収集には、
数か月かかってしまうこともあるわけです。

遺言書の検認の申し立てをする期間(期限)というのを、
明確に決めていない理由は、
そういったことも影響しているのかもしれません。

ただ、遺言書の検認の申し立てをした後は、
だいたいどこの家庭裁判所でも、約1ヶ月~2ヶ月後の間で、
検認の日時を指定してきます。

また、申立人のご都合もあるでしょうから、
もし、検認日時について伝えたいことがあれば、
申し立て時に、家庭裁判所の担当者に伝えておくのも良いかもしれません。

なお、実際の検認自体は、後日、指定された検認日に、
家庭裁判所で、申立人や法定相続人が立ち会い、
検認が完了することになります。

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